公衆電話の設置場所を覚えている祖母

公衆電話の設置場所を覚えている祖母

公衆電話の設置場所を覚えている祖母 タバコ屋さんの前、駅の券売機の隣、タクシー乗り場の隣、ショッピングモールの休憩ルーム、コンビニの向かいと、これらの場所に共通していることは、公衆電話の設置がなされているということです。私の自宅の近くにあるものなのですが、これらの公衆電話は祖母の愛用品で、以前私に対してこの設置されている場所を教えてくれたことがありました。祖母は今年で85歳になり、そう遠くへ外出することができないのですが、毎日のお散歩は欠かさず行っていて、そのたびにこの公衆電話を利用しています。それはお散歩に出た先で、決まって私の自宅に連絡を入れてくれるからです。私の住んでいるマンションと祖母の1人暮らしをしている一軒家との距離はとても近く、日頃からよく顔を合わせているのですが、どうやらお散歩をすると気分がとても高潮するようで、いつも楽しそうに電話をかけてくるのです。これに対しては、私も嬉しいことであるため、喜んで電話を受け取るのですが、それをかけてくるのは決まって公衆電話からです。それは、祖母は携帯電話を持っていないため、電話をかける手段というと、公衆電話しか使うものがないからです。

そうもしている間に、祖母はいくつもの公衆電話の設置されている場所を覚えたようで、時に「今日はどこからかけていると思う?」など、クイズにまでするほどです。そんな祖母に対して、携帯電話を購入しようかと勧めたこともあったのですが、昔ながらの公衆電話が好きだと言い、断られてしまいました。祖母にとって、公衆電話で私に電話をかけるというのは、毎日の楽しいお散歩とセットになっていることのようで、それならば私も喜んでこれを受け取ろうと思いました。85歳という高齢でありながら、こんなにも素敵な楽しみがあるということに、とても羨ましく感じます。私も将来、祖母のようなおばあちゃんになることができたらいいなと思いながら、毎日かかってくる祖母からの電話を待っています。

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